喘息発作の重さ/喘息重症度

喘息発作の重さの目安

(参考)小児喘息における急性発作時の投与法について(エーザイサイトより)
小発作
軽い喘鳴がある。軽い陥没呼吸を伴うこともある。
中発作
明らかな喘鳴と陥没呼吸を認め、呼吸困難がある。
大発作
著明な喘鳴、呼吸困難、起坐呼吸を呈し、時にチアノーゼを認める。
呼吸不全
著明な呼吸困難、チアノーゼ、呼吸音減弱、尿便失禁、意識障害(興奮、意識低下、疼痛に対する反応の減弱)

上記用語の解説

喘鳴
喘息の発作時の呼吸の、ひゅー、ぜー、という音。
陥没呼吸
上気道閉塞時などの急性呼吸不全時に、強い努力性呼吸のために下気道に強い陰圧が生じ、肋間や胸骨切痕上などの部位が体の内方に向かって陥没すること。
気道および呼吸系の危機と判断し早急に対処が必要である。(呼吸器関連用語集)
チアノーゼ
体内の酸素が不足して、口唇・手足の先等が紫〜青色になること。

治療前の臨床症状に基づく喘息重症度

『小児気管支喘息の薬物療法における適正使用ガイドライン』(2006.3厚労省)
間欠型
年に数回、季節性に咳嗽、軽度喘鳴が出現する
ときに呼吸困難を伴うこともあるが、β2 刺激薬の頓用で短期間で症状は改善し、持続しない
軽症持続型
咳嗽、軽度喘鳴が1 回/月以上、1 回/週未満
ときに呼吸困難を伴うが、持続は短く、日常生活が障害されることは少ない
中等症持続型
咳嗽、軽度喘鳴が1 回/週以上。毎日は持続しない
ときに中・大発作となり日常生活が障害されることがある
重症持続型
咳嗽、軽度喘鳴が、毎日持続する
週に1~2 回、中・大発作となり日常生活や睡眠が障害される
重症持続型( 難治・最重症)
重症持続型に相当する治療を行っていても中等症持続型以上の症状が持続する
しばしば夜間の中・大発作で時間外受診し、入退院を繰り返し、日常生活が制限される

※あくまでも、「治療前の臨床症状に基づく」喘息重症度の区別です。

※投薬なしでは重症持続型で、投薬により間欠型まで症状が軽減されている場合には、重症持続型向けの投薬を続行する必要がある、など、「治療継続中の症状」でこの区別を当てはめることはできません。

TOPへ